マネー敗戦 2010 Feb 13 Comments Off
日本がいかに国際経済に敗れてきたか、その仕組みを簡潔に鮮やかに描き出した本。
新書ながらこれは名著だ。
『マネー敗戦 (文春新書)』
吉川 元忠
タイトルからは金融技術の戦争のような印象を受けるかもしれないが、実際の成り行きはそんな高度な次元の話ではなかった。
要するに債権国日本が軽々とアメリカに借金を踏み倒されてきたことがマネー敗戦なのだという。 続きを読む… »
日本がいかに国際経済に敗れてきたか、その仕組みを簡潔に鮮やかに描き出した本。
新書ながらこれは名著だ。
『マネー敗戦 (文春新書)』
吉川 元忠
タイトルからは金融技術の戦争のような印象を受けるかもしれないが、実際の成り行きはそんな高度な次元の話ではなかった。
要するに債権国日本が軽々とアメリカに借金を踏み倒されてきたことがマネー敗戦なのだという。 続きを読む… »
都道府県や市町村のカネ回りの初歩的な読み方を解説した本。
自治体の決算数値は総務省で公開されているから、用語が分かれば大ざっぱな比較は自分でできるようになる。
『改訂版 予算・決算 すぐわかる自治体財政 ―バランスシートから財政再建法まで』
兼村 高文 星野 泉
全体の構成は、用語の説明に加えて全国自治体の平均的な傾向を淡々と述べていくもの。
とくに強い主張はなく入門書としてはこんなもんだろうと思うが、やや味気なく読みづらい。 続きを読む… »
この本は2002年末に発行されたもので、いわゆる「失われた10年」(Wikipedia)がいかにして失われていったかを詳細に検討している。
日本経済が浮揚しない原因を”不作為”、つまり政策面でいかに手を打ってこなかったかという観点から浮き彫りにしている。
『日本経済 不作為の罪』
滝田 洋一
端的にまとめてしまえば、構造改革が必要な折に改革をしなかったことが日本の長期停滞の原因であり、引き続き手を打たなければ100年単位の凋落に入る、ということを主張している。
そして、僕らは2002年以降の過程を目のあたりにしているわけで、すでに”失われた10年”が”失われた15年”に延長されてきたことを知っている。
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ハマコーのベストセラーだった政界暴露本。誰しも「こんなことになっていたのか!」と思うような政治の裏側が書かれている、と思って読んでいると永田町では公然の秘密だというのだから、何が表で何が裏なのかさっぱり分からない。
『新版 日本をダメにした九人の政治家 (講談社プラスアルファ文庫)』
浜田 幸一
この本は「日本のために引退してくれ。自分も辞めるから」という意志で書かれており、エビでタイを釣る方式で大物政治家に集中砲火を浴びせている。
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1945年9月に広島で太平洋戦争の敗因を見事に語りつくした講演があった。永野護(wikipedia)によるもので、この本はその講演を現代かな遣いに直して再刊したもの。
『敗戦真相記―予告されていた平成日本の没落』
永野 護
とにかく日本がいかにして負けたのかが、手にとるようにリアルに伝わってくる。重要な敗因に絞って状況をよく表すエピソードを豊富に紹介しているので、難しい理論いっさい抜きに当時のバカバカしさ加減を共有できる。
しかも、これがいまの日本にもそっくり当てはまるから困ったものだ(それを指摘することが近年再刊された目的なのだが)。 続きを読む… »
一人でも多くの人に読んで欲しい本だ。人類が直面している危機と解決の方針をここまで簡潔に整理した本はないだろう。
『問題はグローバル化ではないのだよ、愚か者―人類が直面する20の問題』
J・F・リシャール
「人類」というと庶民には関係ない話と思われてしまいそうだがそうではない。ここで語られる危機は直接僕らにふりかかってくる。
たとえば漁業資源の枯渇などは既に症状が出始めている。
海洋漁業資源の五十パーセントは充分に活用されているが、二十パーセントは乱獲で、残りの大半は持続不可能な自己破壊的な方法で利用されている。タラやマグロなど主要な漁業資源のうち四種に一種は、生物学的な限界を超えて捕獲されている。
(p.100) マグロだけでなくさまざまな魚が食えなくなる。
こうした地球規模問題が20項目に整理されていて、しかもそれは目先に迫ったものばかり。すごい世の中がそこまで来ているという切迫感に満ちあふれている。 続きを読む… »
いまの日本システムの生い立ちから臨終までを堺屋太一が簡潔に語る。明治維新からの約140年を眺めることで、何が作られ、どう時代に合わなくなっているのかを具体的に知ることができる。
『日本の盛衰―近代百年から知価社会を展望する (PHP新書)』
堺屋 太一
近代、日本は明治維新と第二次大戦直後の二度革命を行った。この過程で規格大量生産に世界で最も適した社会になった。
それが、80年代までの驚異的な成長と、バブル後の驚異的な没落の共通の理由。 続きを読む… »
現在の日本の状況からごく普通に考えると今後どうなるかを難しい議論抜きに語った本。
「人口が減少する」というたったひとつの事実から、財政も教育も医療も日本型経営も全部破綻するのが当然であるということを淡々と具体的に説く。
『「日本」の終わり―「日本型社会主義」との決別 (日経ビジネス人文庫)』
竹内 靖雄
著者の立場はあっさりしたもので、破綻するものは破綻するのだからそれをどうこうしようということは一切ない。だから、
これからは、「日本はどうなるか」と、「日本」を主語にして考える癖はそろそろ捨てた方がよいと思われる。
という結論になる。 続きを読む… »
この本は極めて重要な本だ。なぜなら日本の全世帯の8割がすでに年収600万円以下のロウアーミドル以下に固定し、浮上の見込みがなくなったからだ。8割というのは驚異的な数字で、もう国民全員の問題だ。
『ロウアーミドルの衝撃』
大前 研一
僕は最近「世の中には「事実を言わない」という種類の嘘がある」という普遍的なパターンを感じているが、日本の政治がまさにそれだ。
この本が根拠にしている現状と今後に関する統計資料の多くは、ほかならぬ政府が作成したものだ。 そういうデータは既に世界トップの異常値を示しているにも関わらず、「異状あり」という言い方を決してして来なかった。大前研一は単に再解釈して「異状あり。危機レベル」と宣言しているに過ぎないのである。
そんなことも僕らは何一つ知らない。 続きを読む… »
バブルがぎゅっと詰まった一冊(変な表現だ)。あのバブルがどのように生まれ、どう崩壊し、どう処理されたかを、関係者への直接インタビューで語りつぐ物語として読める。これは逆プロジェクトXだ。
『検証バブル 犯意なき過ち (日経ビジネス人文庫)』
この本を読むと、バブルの生成と崩壊をちょっと間違った自然現象であるかのように理解してはいけないことがすぐ分かる。あれは無数の誤りの積み重ねだったのだ。
地道なインタビューによって、当時の政官財の責任者のとった行動とその時の心理状況が明らかになっている。冒頭の「後生に何を残せるのか」というこの本の目的のために、ものすごい臨場感を持って描かれている。
深く読みこなすためには金融や経済の基礎知識が必要だが、関係者のセリフを追うだけでも尋常でない心理状況に学べることはたくさんある。
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